幸福なハンス
こんばんは、10月です。
昨年末、うちの職場の忘年会で、ビンゴ大会がありました。
ビンゴ大会自体は、毎年恒例になっているんですが、何か、今回は、良いものが当たりそうな予感がしていたのでした。
予感はしていたものの、それはあくまで単なる予感に過ぎず(^^;、結局、自分が景品にありついたのはビンゴ大会が後半にさしかかった頃でした(--;
景品は、まだ、大きいものや小さいものが残っており、好きなものを1つ持って行ってよいとのことでしたが、すべて包装してあるため、中身が何なのかわかりません。
ぼくは、舌きりすずめのお話を思い出し、
・・・大きいつづらと小さいつづらで、大きいつづらを取ると、中にはお化けやゴミや色んなイヤなものが入っていたんだっけ・・・
と考え、迷わず、小さい包みを取って自分の席に戻ったのでした。
自分の席で、包みを開けてみると、充電式の懐炉でした。コンセントで充電すると何時間かは温かい・・・と、そういうものでした。
ですが、ぼく自身は、けっこう暑がりで寒さに対しては鈍感なため(これは体形に起因しているのかもしれません)、たぶん、その景品は使わないであろうことが予想されました。
忘年会の会場でとなりの席に座っていた先生に、
「何が当たりました?」
と聞いてみると、入浴剤のセットが当たったとのこと。ふと思いついて、
「ぼくは充電式の懐炉が当たったんですけど、たぶん、ぼくは使わないので、もしよろしければお使いになりますか?」
と聞いたところ、じゃあ景品を交換しましょうという話になり、ぼくは入浴剤のセットをもらうことになりました。
そのやりとりを見ていた別な先生が、ぼくがやっていることを見て、
「それじゃあ、まるで、わらしべ長者の逆パターンだな」
とコメントしてくれたんですが(^^;、この、「わらしべ長者の逆パターン」のお話というのが、タイトルに書いた『幸福なハンス』というお話なんです(やっとタイトルの説明まで到達!!(^^;)
* * * * *
ハンスは、七年間主人に仕えました。そこで、ハンスは
「年季もあけましたので、母親のところへ戻りたいと思います。お給料をください」
と言いました。
ハンスは、七年間のお給料として、大きな金のかたまりを渡され、それを持って家路についたのですが、金のかたまりが重くて困ってしまいました。
そこに、馬をつれた男が通りかかります。ハンスが、「金のかたまりよりも馬のほうが楽でいいなぁ」とぼやいていると、その男から取り替えてやっても良い、と言われ、金のかたまりと馬とを取り換えることにし、なんて自分は幸運なんだろうと大喜びします。
そうしてハンスはその馬に乗って帰ろうとしたのですが、その馬はかなりの暴れ馬で、すぐに振り落とされてしまいました。
ちょうどそこに、今度は牛を引いたお百姓さんが通りかかります。ハンスが、「こんな暴れ馬よりも、おとなしくてのどが渇いたら牛乳を飲むこともできる牛のほうがいいなぁ」と言うと、お百姓さんが馬と牛とを取り替えてもよいというので、取り替えっこすることにし、またしてもハンスは大喜びするのです。
ですがハンスがのどが渇いて、その牛から牛乳をしぼろうとしても、まったく牛乳が出ないため、ハンスはその牛を豚と交換してしまいます。
それからもハンスは、豚をガチョウと交換し、さらにはそのガチョウを、砥石と交換してしまいます。
ハンスは、取り替えっこするたびに、自分の幸運を大喜びしていましたが、最後に井戸のところで水を飲もうとしたとき、ふところに入れてあった砥石を、井戸の中に落としてしまったのです。
ハンスは、
「あー、ずっと重かったんだ。軽くなって、本当に自分は運が良い。私ほどの幸福者は、世界にいないだろう」
と言って、大喜びで、母親の待つ家へ向かったのでした。
* * * * *
というお話です。
まあ、自分にとっての価値の高低と、世間でのそれとは、必ずしも一致しない・・・ということでしょうかね?(^^;
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